よさこい哲学前編

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其の六

連続注入本日2発目 その6 うははは!

●クラブチームについてのお話し・・。

よさこい祭りに参加しているチームでクラブチームと言う呼び名で分類されているチームが参加全チーム数で三分の一程あります。実は、このクラブチームが「現代よさこい祭り」を形成した原動力になっているんです。

クラブチームの成り立ちは、今から25

年程前にさかのぼりますが、若者が自由に自分達が面白そうな事(価値観)を「よさこい祭り」の中に持ち込んでしまった事なんです。その当時は、企業チームや町内会や各種団体のチームが踊り子参加費無料や踊り子に謝金を払って踊ってもらったりが普通でした。

そんな中で自分達のやりたいことをやるのですからチームにスポンサーなど付く筈もなく仲間を集め、踊り子を集め参加料を集めて地方車のデザインや衣装デザインや楽曲そして踊りを気に入るように自分達の仲間で仕上げてチームを立ち上げて参加し始めたのです。当然ぐしゃぐしゃのやっつけで未完成のままスタッフ同士で喧嘩しながらわいわい2日間騒ぐのです。(笑)

外から見ている大人達からは、「なんじゃこいつ等」的に扱われていました。当然、よさこい祭りの創始者(振興会)なんかに「ありゃあいかんやろう!どうにかせえよ」苦情が入ったそうです。それに創始者の一人は、こう答えたそうです「そんなもん!良いか悪いかは、やらしてみないと分からんやろう。ダメなものは、自然とつぶれるわ」この運営側の度量が脈々と「よさこい祭り」には、いまだに流れているのです。

だから今全国に派生しているよさこい系の祭りを見ても高知のよさこい人は、心の中で、どうしたん?と思っても笑っていられるのかも知れませんね。

このクラブチームも参加回数を重ねたり倒れたりと淘汰を経て気が付くと会長賞(現よさこい大賞)を取るまでに成長したチームが出始めて来ると企業チームや既存のチームもそれにつられてクオリティーを上げる必要に迫られる様になってきたのです。

この頃から新しく「よさこい祭り」に参入する企業もそこからのスタートとなり、クラブチームのスタッフに企画を発注するようになりクラブチームを作っていたスタッフの中にはプロとしてギャラを貰ってよさこいに取り組む人達も出だしたのです。それに札幌が追い風となって今度は、本当の企画のプロが祭りに関わり出して来たのです。

「最初は、みんな素人」でも あのめちゃめちゃの頃が懐かしい何時までも完成しない事が楽しい「よさこい祭り」いつの間にかあの若者達が今は良い親父 けけけ あの若者達の子供達が次の「よさこい祭り」を引き継ごうという時代が来始めています。益々「よさこい祭り」が楽しくなってきました♪

其の七

注入その7です ここではチームから少し離れて「よさこい祭り」で一番大事なところのお話です・・・

「よさこい祭り」は神様が付いていないのに何故お祭りに近いのか?それは48年の歴史だけではありません 48年続くには原因があります。「よさこい祭り」は市民参加の幅が広いからだと思います。その柱に競演場があります。

競演場の運営は、商店街や町内会が独自に運営しています。各競演場を運営するために、商店街や町内会は自らもお金を出し合いその上、競演場の周りの町内エリヤ1軒々祝儀(寄付)を募りに7月の中旬から一斉に廻り始めるのです。

この行為は、まったく目立ちませんが、ここに「よさこい祭り」の秘密が隠されています。祝儀を募る行為は大変な労力と人数を必要とします。この行為は、一見お金集めですが実は、よさこい祭りに対して各家庭・個人が祝儀を出すという行為が、よさこい祭りの告知になり祭りへの参加・応援そして認証をしている事になりますその、祝儀を頂けないお宅(反対者)にも顔を出して叱られたりして、その方々のガス抜きも兼ねてしてます。(いやですけどね!うはは)

このやり方は昔から続いている日本の祭り組織に近いですね。こうして集められた祝儀を元に競演場を12の地域で準備をして祭り本番に備えています。

祭り本番では、各競演場の終点に、一生懸命踊ってくる踊り子の為に冷たい飲み物を用意して接待をします。接待を受けた踊り子の「ありがとうご馳走様」の一言を聞くと「次も頑張って!」「うっしゃー!やってくるきー!」はああ!また来年も頑張ろうになるんです。接待所の係りの人達は、踊りを見るゆとりはありません。

競演場で踊るチームの受付 地方車とチームの出発誘導 横道の交通整理 等すべて祭りの参加者 運営側とチーム側が絶妙のバランスで祭りは進んでいきます。

チームを「神輿」とすれば、それを48年脈々と担いで来た町衆の積み上げは「よさこい祭り」の最大の財産なのです。チームと踊り子だけでは決して「よさこい祭り」は、『祭り』として成立しないのです。

其の八

注入その8

間違いじゃないので、ややこしいに付いてのお話し・・・

「よさこい祭り」のなかで、最近ステージが出来てからの事ですが踊る前と踊った後に「礼」をするチームをちらほら見かけ出しました。その頃から祭りの「見物人」の事を「観客」と表現し始めたのです。

競演場と振興会は、祭りの主役である「チーム」や「踊り子」に「よさこい祭り」と言う枠の中では余計な事を考えないで思いっきり踊ってもらう為と少々の事は「祭」という事で目をつむって頂ける様あらゆる所で頭を下げて準備をしてあります。

その競演場でチームが、踊る前に見ている人に向かって頭を下げられると「?・・」「俺たちは、芸人の世話をしてるの?」という気持にさせられてしまいます。

競演場を運営している人達に向かって「ご苦労さまです」なら理解が出来ます。踊り子側とすれば、もちろんこれも含まれているでしょう。でもそれはチーム責任者が、競演場に申込みに来た時にチームを代表して頭を下げて終っているのです。

あくまでも「よさこい祭り」は、「祭り」です一見、チームが踊る前に礼をする事が礼儀正しくてよさそうにみえますが「祭り」と言う観点からすると、間違いではないけど正しくない事になっしまうのです。(ややこしい)(笑)

チームが自分達の芸(あえて言うと)を見てもらいたい、評価をしてもらいたいが前に出すぎるとつい「祭り」であることを忘れて見せるテクニックばかりが先攻する状況に陥ります見ている方も、当然よりすごいものを見たくなります。

チームもそれに答えようと踊り子を選び、練習回数も増え衣装・楽曲・ダンステクニックそして演出面での音響・照明・特殊効果などの会場設備がどんどんエスカレートして行くでしょう。

そうなるともう、ご近所の皆が参加している「祭り」ではなくなってしまいます。これも今の「よさこい祭り」の価値観では間違いではないけど正しくなくいのです。

ところが・・・・・・「よさこいは、変化し動いていく祭り」この定義を基にするとすべて間違いではなくなってしまいます。よさこいには定義がないかわりに高度な自己判断が必要なのです。

若い頃に先輩から聞いた事が今、浮かんできます。 「よさこいは、やりすぎが一番いかんのじゃ!」けけけけ

其の九

よさこい哲学注入9

「よさこいは自由です」についてのお話し

「よさこいは、自由です」よく、よさこいの説明に載ってますね。よさこいのルールはたった2つ手に鳴子を持って前進しながら踊る事。そして、使用する楽曲は武政先生の「よさこい鳴子踊りの歌」のフレーズが入っていればアレンジは自由書いてあるルールは、2つしかありませんし、必要なかったのです。なぜかと言いますと祭りの「外枠」が分かってやっていたからです。

枠の中では、少々の事はまったくおとがめなしで遊ばせてくれていました。若い衆は、先輩達の顔色を見ながら「少々の事」の範囲を少しずつ広げる事をやり続けては、様子を窺い先輩から爆弾が落ちるとまた方法を変えて挑戦してきたのです。

やりすぎると先輩達も手に負えないのでルールとして明文化して世間に申し開きをするしかないのです。こうして今の「よさこい祭り」は、かなり沢山のルールが出来てしまっています。

「よさこいは、自由」これは決して「やりたい放題」ではありません。祭りは、ルールとして書いてなくても、やってはいけない事は沢山ありますそしてやらなければ行けない事もあります。

お祭り騒ぎと「よさこい祭り」は違うのです。

おまけ

おまけ・・・

全国大会に付いてのお話し・・・

「よさこい祭り」後夜祭にくっついて全国大会を開催しています。全国に派生しているよさこい系の祭りにお声を掛けて参加いただいています。

子供・孫・ひ孫と広がっていっている状況の中これのジャッジは非常に困難を極める事を想定して「賞」の必要性から始まり地方車の貸し出し、各チームの進行スピードのバラツキや主催窓口の決定等いろいろな問題が、上がっておりましたがそれは高知の事、「やってみないと分からんぞ!」で始まったのです。

一年目は、全国を8つのエリヤに分けて、それぞれの地域から審査員を招聘したのですが高知のチームが賞を総なめ状況に陥ったため方針を変えて今は運営しています。この賞はよさこい系のチームを作る上で各地域で色んな方向で目標が出来るようにという気持を込めて名前を付けました。

「粋」「睦」「艶」「豪」「夢」この5つの文字に祭り心を当てはめて、「よさこい祭り」は県内外チームの評価をさせていただいております。

「粋」を越えると「いなせ」になり、それ越えると「893」になってしまいます(笑)

「豪」力強さだけでは、「艶」が出ないし「粋」になりません「夢」ばかりでは、「睦」みません 人が集まると面白い けけけけ

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